四月12日 晴天
朝や前日の夕方に、ある材料をみて決めていく。
また、なるべく同じメニューの組み合わせにならないように、いろいろ考える。
この間、山形に買い出しにいったとき、おいしいシチューをみんなに食べてもらいたいよね。と、とっちゃんと話してて、業務用シチューの素を買った。
山形に買い出しした時に、業務用の酢やごま油など。
また、調理器具が整理しやすいようにプラスチックのケースや、移動した先での炊き出しで、野菜を持ち運びしやすいようにコンテナもいくつか購入した。
調味料も、いくつか増えることで、料理の幅も増える。
また、新しい釜が増えたことで、時間差で、二箇所で、炊き出しすることも可能になった。
今日のメニュー。
ファミリーマート前は、昼は、あんかけラーメン。
夜は、野菜たっぷりほうれん草シチューと大根とツナサラダ。りんごのシロップ漬け。
各200食。
また、馬場中山地区では、ニセコからのいかの煮付けと大根の煮物。とろろ芋ごはん。三陸のわかめと豆腐、白菜の味噌汁。
夕食は、ファミリーマート前と同じメニュー。120食。
最近、よく食べにきてお手伝いしてくれてるちかちゃん(南三陸町で、三人のちかちゃんに出会いました。)と、ちかちゃんを慕って集まってる子どもたち。
避難所で、同じ屋根の下に過ごしている。みんな家族のようだ。
ちか姉さんの ほら、みんな手伝うよ!の声のもと、みんなお手伝いを一杯してくれる。
今日は、大量のじゃが芋の皮むきがありましたが、みなさんと楽しく皮むきしました。
皮むきの間も、一杯お話してくれた。
ちか姉さんは、海の見える民宿に勤めてたらしい。
ここ南三陸町は、海が一望できるリアス式海岸で、海の幸が味わえる民宿が、たくさんあったらしい。
しかし、流されなかった民宿は、ちかちゃんの周りでも二件だけになったとのこと。
ちかちゃんは、避難した高台で、家が流されていった様子をずっと見てたらしい。
今回の津波って、呑み込むんじゃないんだよね。水が引いて、昆布やワカメがある海底が見えたと思ったら、水が、海の底からあがってきてね。
水の高さが、うむを言わさずどんどん上がってきて、水がひいたと思ったら、家が流された。。
何も出来ず、ただ見てるだけしかなかったよ。。
ここが、私の家が流されたとこ。と、動画で、津波の様子を見せてくれた。
思い出が一杯詰まった家が流されてるのをただ見るだけしかなかった。ということに、胸が痛む。
報道で、いろんな映像が流されたけど、自分たちが、目の前にしないと分からないことが、一杯あったよ。
自分たちが、まさかこんなことになると思わなかったよー。体験してみないと分からないと思う。
ちか姉ちゃんの静かに話すが、一杯気持ちが溢れる言葉だった。
でもね、と言葉は、続く。
失ったものも沢山あったが、得たものも沢山あったんだ。
彼女の心の中に、私たちたちがどのように映ってるかは、分からない。
しかし、毎日の暮らしの中で、炊き出しやその準備を一緒にし、会話をし、笑い、また明日ね。おやすみ。といって、手をふって帰る。
そんな繰り返しだが、住民の方々との心の触れ合う瞬間瞬間が、日に日に深まってるのを感じる。
今日は、盛岡から、友人の尼さんが訪ねてきてくれた。彼女は、托鉢をしながら全国を回っている。
今回は、三陸沖を中心に、歌津地区でも、お参りしにきてくれた。
久々に再会でき、ほっとした。
その場その場の役割使命をみんなしっかり生き、支えあってる。