ブルーミントンからのお便り


12月19日(月)

先日、アメリカのブルーミントンからお便りが届きました。
海を越えて、災害救援ネットワーク北海道(チームやんじー)のことを応援して下さってることは大変感謝でもあり、感動しています。
また、ブルーミントンでの支援の輪が広がり、日本での災害に、海外から気持ちを寄り添って下さってることに感激しました。
代表の大脇さんからのお便りです。
ありがとうございます。
また、大脇さんのご両親は兵庫県の姫路にて チームやんじーを応援して下さってます。
兵庫県姫路市は、アグネスの祖父、祖母の故郷だったので、つながりを感じました。
日本各地あるいは海外でチームやんじー支援の環を通して、いろんな方同志でご縁ができ、絆が深まっていることも嬉しく思います。
いつか、ブルーミントンに行って関わってくださった方にお礼が言いたいです。

やんじー、アグネス
下記、ブルーミントンからのお便りです。
PDF版はこちら

災害救援ネットワーク北海道
やんじーさんとアグネスさんへ

この度こちらの震災義援金活動で集まった義援金を DRNH に寄付させていた だくにあたり、私たちの活動の内容と、それに関わった団体や人たちについて DRNH のブログで紹介していただけるということですので、ごく簡単にですが 以下に紹介の文章を書かせていただきます。

2011 年3月11日に未曾有の大地震が東日本地域を襲い、その被害の大きさ と被災地の惨状を伝えるニュースが世界中を駆け巡るなか、海外に暮らす私た ちにも何か出来ることはないかといろいろ考えて思いついたのが、折り鶴ピア スと折り鶴モビールの制作・販売でした。「日本」と「祈り」という二つの象徴 的イメージを併せもつ折り鶴を使った小さなクラフト品なら、きっと幅広い層 に訴えかけられると思ったからです。そうして、協力を申し出てくれた友人た ちとともに、3月末に Charity Handcraft Project by Japanese Moms Group in Bloomington, Indiana(インディアナ州ブルーミントン在住日本人母親グループに よる、募金のためのハンドクラフト・プロジェクト)を起ち上げました。

カナダ人の友人 Amy(エイミー)の指導のもと、折り鶴にピアス金具をとり つける方法を学ぶワークショップを開き(13 名が参加)、その結果特に手先の器 用な Mio さん、Akiko S.さん、Noriko Z.さんの3人が最終的にピアス金具をとり つける作業を引き受けてくれることになりました。それ以外の参加者はピアス にするための折り鶴づくりやその鶴のひとつひとつにコーティングを施す作業 を分担し、それぞれ自宅で手の空いた時間を使ってたくさんの鶴を折りためて 持ち寄ってくれました。

またこのときのワークショップで、参加者のひとり Lillian(リリアンさんと いう日系アメリカ人の女性)も、フェルトやサテン布地を使った手作りコサー ジュアクセサリーの作り方を指導してくれたので、こちらも以降それぞれ自宅 で少しずつ作ったものを持ち寄って販売に回しました。

さて、こうしてかなりの数の折り鶴ピアスとコサージュの制作をはじめたも のの、肝心の販売ができなければ、皆の努力や時間を無駄にしてしまうことに なる…という思いから、ワークショップと前後して販路を探し始めました。


(上:販路開拓の一手段として作成した Charity Handcraft Project のポス ター。これを持って Bloomingfoods 等に「売り込み」に行きました。)

最初に訊ねたのが、週一回の日本人プレイグループの場を提供してもらって いる関係でもともとよく出入りしていた Bloomington Area Birth Services(ブルー ミントン地域出産子育て支援センター)(http://bloomingtonbirth.org/)〔通称 BABS/ バブス〕。ディレクターの Georg’ann(ジョージアン)は「もちろん!今回のこ とでは私たちも何かしたいと思っていたから、あなたたちのクラフト品をブテ ィックに置くのは大賛成よ」と、すぐさま賛同してくれました。

「クラフト品を作るのはいいけど、果たして本当に売れるのかな?
それに 一体どこで売るの?」という皆の(そして私自身の)心の迷いや不安が少し晴 れて、義援金活動をやめずに続けていこうと思えるようになったのは、こうし て制作にとりかかってすぐに BABS という販路が確保できたことが大きかった と思います。その意味で BABS には今も深く感謝しています。(ちなみに、BABS では3月末〜11 月末の累計で 320 ドルの義援金を集めてもらいました。)


(上:ジョージアン。BABS の店内にて。右はフェルトのコサージュ。)

次にアタックしたのは、Bloomingfoods(ブルーミンフーズ)という地元生協 のお店です。ローカル、ナチュラル、オーガニック、フェアトレードの商品を 中心に扱うお店で、コミュニティ支援意識の高い人たちが集まる場所なので、 ここに置いてもらえればきっと震災義援として買ってくれる人がたくさんいる に違いない――そういうもくろみで、プロジェクトを起ち上げた当初から実は ここに置いてもらうことを目標にしていたのです。が、BABS とは異なりコネク ションが全くなかったので、かなり当たって砕けろの精神でいきました(笑)。 でも最終的に応対してくれた Bloomingfoods Near West 店の商品マネージャーのJulie は、(最初は渋々という感じだったものの)私たちの折り鶴ピアスのサンプ ル品と、私が作って持っていったポスターを見て、「よしわかったわ。本来なら commission(歩合)を 40%とるところだけど、これは震災義援金のためという ことで、特例としてコミッションなしで扱えるように上層部にかけあってみた げるわ」と言ってくれて、その結果、本当にコミッション一切なしで折り鶴ピ アスを置いてもらえることになりました。これが私たちの活動に大きな励みを つけたことは言うまでもありません。その上、私たちの折り鶴ピアスと義援金 活動についての記事をニューズレターやウェブサイトに載せてくれたり (http://www.bloomingfoods.coop/index.php?option=com_content&view=article&id=63 4:origami-peace-cranes-to-benefit-japan&catid=24:local-producers&Itemid=186)、後に 私が義援金活動の一環として主催したチャリティコンサートのポスターを特別 扱いで店舗に貼ってくれたりと、私たちの活動を一貫してあたたかく見守り、 サポートしてくれているという感を受けました。

Bloomingfoods では折り鶴ピアスの他、折り鶴モビールと伝統的な和風人形琹 (義援金活動グループ参加者のひとり Ayako S.さんのおばあさまの手作り)も少数ながら置 いてもらい、3月末から11月末までの累計で総額 1800 ドル以上もの義援金を 集めてもらいました。


(Bloomingfoods 店舗での折り鶴ピアス販売の様子。タグに「Relief FOR Japan」
と書いてあります。Julie の写真は残念ながら間に合わず、掲載できませんでし た。)

それ以外にも IU 音楽科の日本人学生さんたちと共同で企画したチャリティコ ンサート(4月)、インディアナ州コロンバス市で行われた日系企業主催の大き なチャリティイベント(5月)、ブルーミントン市にある禅寺の三心寺で行った チャリティイベント(6月)でもクラフトを販売し、かなりまとまった額の義 援金が集まったほか、BABS のジョージアンの知人 Kaye(ケイ)さんが彼女の 経営する小さな美容院で折り鶴ピアスを販売することを申し出てくれて、7月 〜8月にかけての2ヶ月間で 115 ドル分の義援金を集めてくれました。約8ヶ 月間にわたって続けてきた今回の義援金活動を通じて累計で総額 5800 ドル以上 の金額が集まり、アメリカ人のコミュニティサポート意識の高さ、懐の深さの ようなものをまざまざと感じさせられたように思っています。


(4月のチャリティコンサートでのクラフト販売セッティング風景。向かっ
て右側手前のボーダー柄カーディガンの女性が Mio さん。)


(コロンバスでのチャリティイベントでのセッティング風景。向かって正面
左側の紫のカーディガンが大脇、右側の白いカーディガンは Hiromi さん)


(Kaye さん。ヘアサロンにディスプレイした折り鶴ピアスとともに)

残念ながら、DRNH の活動を詳しく知ったのが6月以降だったため、それま でに集めた義援金は全てインディアナ州日米協会の震災義援金基金に寄付して しまったのですが(もちろんそれはそれで有意義なことではあったと思いますが、DRNH に 寄付した方が、被災地の人々に直に接する救援活動の様子をブログ等で確認することができ、 私たちの送る義援金の使い道がよりはっきりわかりやすいという意味で)、その後日米協会、 Bloomingfoods の担当者 Julie、BABS のジョージアンに事情を話し、これ以降に 出た義援金は全て DRNH に寄付させてもらうということで全員の了解を得られ たのは幸いでした。ささやかな額ですが、DRNH の活動に役立てていただけれ ば幸いです。
(6月中旬〜11 月末の義援金累計 826 ドルのうち、国際郵便小切手の一枚の上 限額 700 ドル分が今回の送付額です。小切手1枚につき6ドル程度の手数料が 発生するため、今後の活動でまた新たに義援金が一定額に達したときに再び送 付させていただく予定です。ちなみに今回の送付金の内訳は、Kaye のヘアサロ ンでの売り上げ$115、BABS での売り上げ$90、Bloomingfoods での売り上げ$396、 その他$99 です。)

アメリカの中西部のブルーミントンという遠く離れた小さな町からですが、 DRNHのブログやウェブサイトを通じてやんじーさんとアグネスさんの活動を
日々共感・感動しながら見守らせていただいています。そしてやんじーさんと アグネスさんをはじめ、DRNHの活動に参加されている皆さんの志の高さ、行動 力、忍耐力を心から尊敬しています。
海外の地に住む私たちには残念ながら DRNH の活動やそれに類したボランティ ア活動に直接参加することはできませんが、こうしてこちらの土地で私たちに できることを一生懸命やった結果として集まった義援金を、DRNH の活動に役 立てていただければ、私たちとしてもこれ以上の喜びはありません。私たちの グループは主に小さな子ども(たち)を抱えた日本人母親たちの集まりで、近 くに頼れる家族や親類がおらず日々の子育てと家事で精一杯の毎日のなか、一 人一人が少しずつやりくりして作った時間の積み重ねと共同作業で作り上げて きた活動です。私たちの思いが、DRNH の皆さん、そして被災地の皆さんにど うか届きますようにと願っています。
2011年12月14日

ブルーミントン在住日本人母親/女性グループによる
震災義援金のための募金ハンドクラフト・プロジェクト
代表 大脇 美智子

追伸
最後になりましたが、実は日本の兵庫県姫路市に在住する私の両親が、 私たちの折り鶴ピアスを母の主催する地域バザーでいくつか販売してくれまし た。(売上金は両親の方から近日中に直接 DRNH に送金させてくことになってい ます。)

(上:日本人母親グループの集合写真。全員ではありませんが、これ以上の人 数のそろっている写真が他になかったので。前列左から(大人のみ)Aiko さん、 Mioさん、大脇、Tomokoさん、Akiko. Oさん、後列左からEriさん、Ayumiさ ん、Akiko S.さん、Noriko H.さん)
最後に、この場を借りてこの活動に関わった人とお世話になった方全員に感謝 の意を捧げさせていただきたいと思います。(順不同)
(Japanese Mom’s Group:) Mio Yamanami, Akiko Shirotori, Noriko Zulkouski, Ayako Shimono, Hiromi Sumiyoshi, Ayame Kato, Keiko Kuriyama, Aiko Kamisawa, Hagiko Yoshida, Tomoko Strauch, Kaori Ojima, Chinami Ricketts, Akiko Otsuka, Ayumi Mori, Megumi Kuwabara, Mikiko Kory, Eri Noda-Agostini, Ayako Nakano, Yoko Martin, Megumi Evans, and Lillian Wilkins. (Special Thanks to:) Amy Neal, Georg’ann Cattelona, Julie Harries, Kaye Beavers, Susan Krieg, Mikela Asano, Shingo Hamada, Norihide Furukawa, and Yuko Okumura.

カテゴリー: やんじーのブログ   パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です